○常識クイズ!どっちがホント!?
意外と知らない「日本語常識」編Part28
Q1.正しい語源はどっち?
A 「グルになる」はグループの略
B 「ごまかし」は胡麻の菓子から
Q2.「宮中(きゅうちゅう)」で生まれた言葉はどっち?
A ひもじい
B さびしい
【正解】
Q1.
B 「ごまかし」は胡麻の菓子から
「ごまかし」の由来は胡麻の菓子から
江戸時代 「胡麻胴乱(ごまどうらん)」という菓子があった
胡麻と小麦粉で作られた焼菓子 焼いて膨らませただけで中が空洞
(胴乱…印や薬などを入れて腰に下げる長方形の袋)
「中が空っぽで見かけにダマされた!」
【ごまかし】
見せかけだけよくて内容の伴わないこと だまして人目をまぎらわすこと 目さきや表面だけをつくろうこと
「グルになる」の語源は諸説あり
・「ぐるぐる」の略…(巻きつける・回転する) 同じ輪の中に入る
・着物の帯=ぐる…同じ帯で巻かれるもの つながっているもの
↓
“輪”になってつながっている仲間同士 = 悪事をたくらむ
江戸時代から現代を同じ意味で使われていた
【ぐる】
しめし合わせて悪事の仲間になる 共謀する
歌舞伎・勝相撲浮名花触(1810年初演)
「うぬはあの野郎と共謀(ぐる)だな」
Q2.
A ひもじい
「ひもじい」は宮中で使われていた上品な言葉
ひもじい…空腹という意味の「ひだるし」の文字詞(もじことば)
文字詞
<室町時代> 宮中で女房たちが使った隠語
女房たちは高貴な人に仕えるので 上品で婉曲な表現を使った
「ひ」(ひだるしの頭字)+「もじ」(文字)=ひもじ
他にも… 「しゃ」(杓子の頭字)+「もじ」=しゃもじ
→ 「もじ」という言葉を付けて通じる婉曲表現にした
「さびしい」の語源は?
「さぶし」が変化した形 → さびし → さみし
古語「さぶ」は寂や錆と同源…生気・活気が衰え 元の力や姿が傷つき いたみ 失われる(岩波古語辞典 補訂版)
平安時代「源氏物語」未摘花
「いといたう荒れわたりさびしき所に」 → 一面ひどく荒れたさびしい邸
【さびしい】
心が満たされず 物足りない気持ち 人の気配がなく心細い
・解説
明治大学文学部
齋藤孝教授